2025年 試験問題 選択式


参考Web:社会保険労務士 本試験 資料館 | 社労士試験 最短最速合格法

労働基準法及び労働安全衛生法

問1

1 労基法114条は[ A ] は、規定違反した使用者に対して、●の請求により、規定で支払うべき金額の未払金、これと同一額の [ B ] の支払を命じることができると規定している。

正解 A: ②厚生労働大臣  ➂裁判所
   B: ⑩遅延損害金   ⑬賠償金   ⑯付加金 

2 最高裁判所は、就業規則の給与規定で、賞与支給対象者(出勤率90%以上)の90%条項の基礎、出勤日数に「産前産後休業の日数等を含めない」との定めが違反かどうかを次のように判示した。
・・・・簡略・・・・
 「労基法は産前産後休業が有給であることを保証したものではない。よって、労使間に特段の合意がない限り、その期間の賃金請求権はない。
 一方、出勤率の低い者には、そのような利益が得られないようにする措置も合理性がある。
 今回のケースは、使用人(上告人)の給与規定の詳細はその都度回覧によって周知されていて、その内容(産前産後休業は出勤率算定の基礎日数に算入するが出勤日数には含めない)という規定は(本件90%条項)有効ではあるが、労働基準法の趣旨に照らすと、このような権利行使の抑止は労基法が[ C ] の場合に限り公序に反するものとして無効となると解するのが相当である。

正解 C:⑤仕事と生活の調和にも配慮する趣旨を失わせるものと認められる
     ⑥上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる

3 事業者は、労働安全衛生法に基づき、事業所に総括安全衛生管理者、産業医、衛星管理者、衛生推進者等を選任、衛生委員会の設置・運営等の労働衛生管理体制を確立し、作業環境管理、[ D ] 及び健康管理、労働衛生教育等の総合的な実施を図っていく必要がある。

正解 D:④作業管理  ⑨生産管理  ⑰有害物管理  ⑲労働時間管理

4 労働安全衛生法では、「危険もしくは有害な作業に使用又は設置するものは、政令で定めるものは、厚生労働大臣が定める安全装置等を具備しなければ、[ E ] 又は設置してはならない」と定めている。

正解 E:⑦譲渡し、貸与し ⑧譲渡し、展示し ⑭販売し、賃貸し ⑮販売し、販売のために展示し


——– 解説 ——–


[A] 正解:③ 裁判所

キーワード連想チェーン 「114条(付加金)」→ 付加金は裁判上の請求で命じられる制度 → 命じる主体は司法機関→ 「裁判所」✔

引っかかりポイント ❌ 厚生労働大臣 → 行政機関が命じるのは「是正勧告」や「行政指導」。金銭の支払命令は行政の権限外。 ✅ 裁判所 → 付加金は、労働者が裁判所に請求して初めて命じられる。行政ではなく司法、と覚える。


[B] 正解:⑯ 付加金

キーワード連想チェーン 「未払金と同一額」→ペナルティ的な上乗せ金 →「付加金」✔

引っかかりポイント ❌ 遅延損害金 → 支払期日を過ぎた遅延に対して発生するもの。未払金とは別の概念。 ❌ 賠償金 → 損害賠償は実損を補填するもの。「同一額」という定額制の発想とは異なる。 ✅ 付加金 → 労基法114条の文言そのまま。「未払金+同額の付加金」がセットで命じられる制裁的制度。


[C] 正解:⑥ 上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる

キーワード連想チェーン 最高裁の判断軸 →「産前産後休業などの権利行使を抑止するか」→ 抑止が権利保障の趣旨を実質的に失わせるレベルなら公序違反 →「趣旨を実質的に失わせる」✔

引っかかりポイント ❌ 仕事と生活の調和にも配慮する趣旨を失わせる → 「ワークライフバランス」はここでは登場しない概念。最高裁の論点は産前産後休業・育児介護休業などの権利保障に絞られている。 ✅ 上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせる → 「実質的に失わせる」という強い言葉がポイント。単なる不利益ではなく、権利の根幹を掘り崩すほどの抑止が判断基準。


[D] 正解:④ 作業管理

キーワード連想チェーン 労働衛生の3管理(鉄板セット)→「作業環境管理・作業管理・健康管理」→ 問題文に「作業環境管理」と「健康管理」がすでに登場 → 空欄は残り1つの「作業管理」✔

引っかかりポイント ❌ 生産管理 → 生産効率の話。労働衛生の3管理には含まれない。 ❌ 有害物管理 → 「作業環境管理」の中に含まれる概念。独立した管理区分ではない。 ❌ 労働時間管理 → 労務管理の概念。衛生管理の体系とは別。 ✅ 作業管理 → 問題文の空欄前後を見れば「作業環境管理 □□ 健康管理」と3管理の並びになっている。問題文自体がヒント。


[E] 正解:⑦ 譲渡し、貸与し

キーワード連想チェーン 「安全装置等を具備しなければならない」対象行為 → 危険な機械が市場に出回る経路を規制 → 売る・貸す・あげる = 「譲渡・貸与」✔

引っかかりポイント ❌ 譲渡し、展示し → 「展示」は市場流通とは異なり、実際に使用させる行為ではない。展示規制は別の条文で定められる場合がある。 ❌ 販売し、賃貸し → 「販売・賃貸」は民法・商法上の用語。労安法の条文では「譲渡・貸与」という表現が使われている。 ❌ 販売し、販売のために展示し → 「販売のための展示」は消費者保護法令などの用語感。労安法の文言とは一致しない。 ✅ 譲渡し、貸与し → 条文の言葉をそのまま覚えることが最大の対策。「譲渡・貸与・設置」の3動詞がセット。


労働者災害補償保険法

問2 語句埋め問題 

1 遺族補償年金を受けることができる、遺族の障害の状態について、労災施行法では、
「障害の状態が別表の障害等級[ A ] に該当する障害がある、もしくは、負傷疾病が治らず、身体の機能又は精神に[ B ] が高度の制限を受けるか、加える必要がある程度以上の障害状態にある・」と定めている。

正解 A: ⑧第5級 ⑦第1級 ⑨第8級 ⑩第12級
   B: ⑭日常生活又は社会生活 ⑰労働  ⑳労働又は社会生活
     ➡
遺族補償年金は、労働者が業務上または通勤による災害で死亡した場 合、死亡当時にその収入によって生計を維持していた遺族に対して支給される労災保険の年金です(死亡日の翌日から5年以内)。
 

2 労災保険施行規則は、「長期家族介護者援護金は、
「障害の状態は、1級、2級の障害補償年金、傷病補償年金、●●傷病年金を受けていた期間が[ C ]以上である者の遺族で、支援が必要として厚生労働省労基局長が定める要件を満たすものに支給する」と規定している。

3 労災就学援護費の支給・不支給についての最高裁判所の判示
「労災保険法は、労働者が業務災害等を被った場合に、政府が法に基づいて保険給付を[ D ]するために、社会復帰事業として被災労働者又はその貴族にたいして支給されると解する。よって、支給要件を満たす者が具体的に支給を受けるためには、[ E ]に申請し、支給要件の確認を受けなければならない。[ E ]の支給決定によって初めて支給請求権を取得する。
 そうすると、[ E ]の行う決定は、労災保険法を根拠とする公権力の行使であると解するのが相当である。」

正解 C: ➀3年   ②5年  ➂7年   ④10年
   D : ⑤確保  ⑪代替 ⑮付加  ⑯補完
   E: ⑥厚生労働大臣 ⑫都道府県労働局長 ⑱労働基準監督署長
      ⑲労働者災害補償保険審査官
      ➡
労災就学援護費は、労働災害(労災)により死亡、あるいは障害(障害等級1級〜3級)を負った労働者の子を養育する人に対し、その子の就学を支援するために支給される費用です。本人が直接【労働基準監督署長】に申請する。

雇用保険法

問3 語句埋め問題 

1 雇用保険法第1条(目的)

1 第1条 雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合及び[A] ⑱労働者が子を養育するための休業をした場合必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、[B]失業の予防雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。 

2 法は「高年齢求職者給付金の支給を受けようとする資格者は、離職の日の翌日から起算して[C] 1年を経過する日までに、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭し、[D] 求職の申込をした上 、失業していることについての認定を受けなければならない」と規定している。

正解 C: ⑦6カ月  ⑧1年
   D:⑩求職の申込をした上 ⑫失業認定申告書を提出した上 
     ⑯退職証明書を提出した上 

3 法は、日雇労働被保険者が失業した場合に給付金の支給を受けるための要件の一つとして、継続する6月間に、当該者について印紙保険料が各月11日分以上、かつ、通算して[E] ③78日分以上納付されていることを定めている。

正解 E:②72つまり(6+1)×6 ③78つまり(6+2)×6



労務管理その他の労働に関する一般常識

問4 語句埋め問題 完全な文章にする

1 総務省の労働力調査「統計からみた我が国の高齢者(統計トピックス令和6年)によれば、65歳以上の就業者を主な産業別にみると、「卸売業、小売業」が132万人と最も多く、次いで[A] が107万人で続いている。

正解 A:②医療・福祉 ③運輸業・郵便業 ⑩建設業 ⑮製造業 ⑰農業・林業  

 産業別に65歳以上の就業者を10年前と比較すると[A] が63万人増加し、10年前の約2.4倍となった。ほとんどの主な産業で65歳以上の就業者が増加している一方で、[B] の65歳以上の就業者は3万人減少している。
 なお、各産業の就業者に占める65歳以上の割合は[B] が52.9%と最も高くなっている。

正解 B :⑩建設業  ⑮製造業  ⑰農業・林業  ⑱不動産業・物品賃貸業

2 労働施策総合推進法は、「事業主は、職場において行われる優越的な背景での言動であって、[C]業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの により労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切な対応をするための必要な措置を講じなければならない」と定めている。

正解 C: ⑯通常甘受すべき程度を著しく超えるもの
     

3 最高裁判所は、従業員食堂での組合集会が不当労働行為に当たるか否かについて、「上告人(会社)から会場使用許可願いを却下されて以来、組合は、上告人所定の会場使用許可願い用紙を勝手に書き換えた使用届を提出するだけで、上告人(会社)の許可なく食堂を使用するようになり、この無許可使用を5か月続けたのは、上告人(会社)の[D] 権を無視するものであり、正当な組合活動にあたらない。

正解 D: ④管理監督 ⑪指揮命令  ⑫施設管理  ⑲利用許諾

条件が折り合わないまま、上告人(会社)が組合又は組合員に対し食堂の使用を許諾しない状態が続いていることをもって、上告人(会社)の権利の乱用であるとはいえず、[E] であるとも断じ得ないから、上告人(会社)の食堂使用の拒否が不当労働行為に当たるということはできない。

正解 E: ⑤客観的に合理的な範囲を超えたもの
     ⑥業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
     ⑦組合に対する報復行為を行ったもの
     ⑧組合の施設利用権限を不利益に変更したもの
     ⑨組合の弱体化を図ろうとしたもの